TOEICで800点以上のスコアを取れたら英語を流暢に話すことはできる?

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「TOEICで800点を取ったから英語を話せるようになる?」

「英語を話せるようになりたいからとりあえずTOEICを勉強するべき?」

こんな疑問を持っていませんか?

実は、TOEICで高得点を取っても、英語を流暢に話せるとは限りません。

その理由は、TOEICと実際の英会話で求められるリスニング力の中身が全く違うからです。

この記事では、

  1. TOEICで必要なリスニング力と英会話で必要なリスニング力の違い
  2. TOEICのスコアは高いけど英語を流暢に話せない人の共通点

この2点を解説します。

読み終える頃には、

「TOEICの勉強だけでは英語を流暢に話せるようにならない理由」が明確に見えてくるはずです。

1.TOEICと英会話で異なるリスニング力とは

TOEICと英会話では、どちらでもリスニング力が求められます。

しかし、「どう聞くか」「何のために聞き取るか」という目的がまったく異なります。

ここでは、それぞれに必要なリスニング力を見ていきましょう。

TOEICで必要なリスニング力

結論:「正解を導くために必要な部分だけを聞き取る力」です。

TOEICのリスニングでは、問題の中に正解の根拠となるキーワードやフレーズが必ず登場します。

そのため、全文を聞き取る必要はほとんどなく、

重要な情報だけを正確に聞き取ることができれば十分にスコアが取れます。

つまり、TOEICにおけるリスニング力とは、「必要な情報をピンポイントに拾うスキル」です。

TOEICという試験形式に合わせた、効率的な聞き取りが重視されます。

 英会話で必要なリスニング力

結論:「会話全体を理解して、自然に反応するためのリスニング力」です。

英会話では、会話の流れや相手の意図を正確に理解するために、できるだけ全ての音を聞き取る力が求められます。

細かい語彙や表現を取りこぼすと、意味を取り違えたり、誤解を招く原因にもなります。

さらに、英会話ではTOEICのように整った音声ばかりではありません。

  • 早口の英語

  • 訛りのある英語(例:イギリス英語、インド英語、ロシア英語など)

  • 省略された口語表現

といった、リアルで多様な英語が登場します。

つまり、「聞き取るだけのリスニング」に加えて「使えるリスニング力」も重要です。

2.TOEICのスコアは高いけど英語を流暢に話せない人の共通点とは

結論:スピーキングや発音、会話表現の練習が不足していることです。

TOEICで高得点を取っていても、いざ英語で話そうとすると言葉が出てこない、、、

そんな人には、いくつかの共通点があります。

1.スピーキングの練習をしていない

一般的なTOEICのListening & Reading Test にはスピーキングの問題がありません。

だから、「聞く・読む」だけの勉強になりがちで、「話す」練習が極端に不足しているのです。

どれだけ文法や単語を覚えていても、「口から自然に出る」状態にしないと会話では使えません。

2.会話表現やスラングに触れていない

TOEICで使われる語彙や表現は、ビジネスやフォーマルな場面に適したものが中心です。

だから、カジュアルな英会話で使われる単語や表現、フレーズ、スラングには全く触れないままの人が多いです。

そして、それらは多くあり、ほとんどがTOEICに出ません。

例えば、

会話表現

意味

TOEICでは?

What’s up?

最近どう?

出ない

I’m into 〜

〜にはまっている

出ない

I’m down.

いいね(賛成)

出ない

など。

一方で、TOEICにはこんな単語がよく出ます。

  • implement(実行する)

  • transaction(取引)

  • board of directors(取締役会)

など。

これらの単語はTOEICでは必須ですが、日常会話ではあまり使いません。

「知っている単語」と「使える単語」がズレているのが、話せない原因の一つです。

3.発音をカタカナ英語のまま話している

会話では正しく伝わる発音が不可欠です。

カタカナ英語では伝わらない単語は多くあります。

例えば、

  • a lot of →アロットオブではなくアロォブ、もしくは音がリンキングして「アラダ」

  • white →ホワイトではなく「ワイt」

  • allergy →アレルギーではなく「アレジィ」

など。

このように、カタカナ英語では伝わらない単語は多くあるのにも関わらず、

そのまま発音し、英会話ができない状態になってしまう人が大勢います。

そして、発音練習をしていないと、

英会話のリスニングが聞き取れず、スピーキングでも伝わらないという負のループに陥ります。

まとめ

TOEIC高得点=英語が話せる、とは限らない

この記事では、

TOEICと英会話で求められるリスニング力の違いや、スコアが高くても英語が話せない人の共通点について解説しました。

要点のおさらい

  • TOEICと英会話では、リスニングの目的が異なる

     → TOEICは「正解を導くためのリスニング」

     → 英会話は「自然な反応につなげるためのリスニング」

  • スコアが高くても話せない人に共通する特徴

     → スピーキング練習不足

     → 会話表現・スラングに触れていない

     → カタカナ発音のままで話している

TOEICだけで「話せる英語」は身につかない

TOEICの勉強は、英語力を測る一つの目安にはなりますが、

「英語を話せるようになる」ためには不十分です。

まずは、TOEICと英会話で必要なスキルが違うという事実に気づくことが大事です。

あなたのレベルに合った学習法もチェック!

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今回は以上です。

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